先日会社で新人の教育について話ししていたときに、「みんなモノを作ることが好きだから作り方は学ぶけど、テストの大切さややり方を学ぶのが抜けてしまうことが多くて残念。」というような話をある方がしていた。

今朝のサンデーモーニングでは (神戸製鋼のニュースの話題で)、顧客満足と従業員満足は品質管理にはじまる、日本の品質管理はもうウンチャラカンチャラという話をしていた。

自分が感じている「美味い」とは



コーヒーが「美味しい」というのはどういうことか。
苦味が強くてうまいとか、酸味が弱めでおいしいとか、お店によっては「ナッツの香りがする」とか書いてあったり。何の要素がどうだと美味いと感じるんだろうか。

自分でも、なにをもって美味しいと言っているのかよく分かってないわけで、逆に言うとなにをどうしたら美味くなるのかはさっぱりな状態。

コーヒーの作り手として「コーヒーが美味しいとはこういう状態」というのを知らなくてはいけないし、その評価方法や品質管理の方法を知っていく必要がある。

とは言えいきなりは難しいので、最低でも自分の思う美味しいはこういうこと、というのは分かっておきたい。

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スペシャリティコーヒーの評価項目



コーヒーの味を評価する方法としては、日本スペシャリティコーヒー協会の評価項目が最も信頼できる測り方になるんだろうか。

とりあえずこの項目に沿って自分の感じる「美味い」がどんなかを考えてみる。

まず協会の公式サイトの「スペシャリティコーヒーの定義」というページにある評価項目を参照いただきたい。
その項目に沿って考えてみたい。


1. カップ・クォリティのきれいさ


これはコーヒーの品質の基本的スタートポイントとなるもの。カップのきれいさとは「汚れ」又は「風味の欠点・瑕疵」が全く無い事。コーヒーの栽培地特性「Terroir」がはっきりと表現されるために必須な透明性があること。風味の「汚れ」「欠点」があると、Terroir による風味のプロフィールが隠され、飲む人が感知できにくくなる。

いきなり難しいな。
何かを味わう時に「汚れ」というのは特に考えたこともない。汚れがある味とない味とを比較しないと「汚れている」ということがどんなことかがわからない。多少汚れがあった方が好きってことないかな。現時点ではこの項目は「分からない」だな。


2. 甘さ


コーヒーのチェリーが収穫された時点で、熟度が良く、且つ熟度がどれほど均一であったかに直接関係する甘さの感覚。甘さとは、焙煎されたコーヒーに含まれる糖分の量が絶対的なものではなく、甘さの印象度を創造する他の成分・要素との結合にも依存する。又、糖分が高くても、甘さを感じることを阻害する要因―辛さのある苦味、刺激的な酸味、強い汚れ、渋み等が有ると甘さを感じにくくなる。

難しく書いてあるけど汚れよりはわかりやすいか。結果的に飲んだ際に甘みをどれだけ感じられるかということかな。だとすると自分の思う「美味さ」の大きな要素。
「甘さ」は結構強くあるほうがうまいって言ってるはず。


3. 酸味の特徴評価


コーヒーが如何に明るさを持つか。明るい爽やかな、あるいは繊細な酸味がどれ程であるかが評価対象。良質の酸味は、コーヒーに生き生きとした印象度を与え、繊細さ、しっかりとしたバックボーンを与えるもの。
酸度の強さではなく、酸の質について評価をする。
反対に、刺激的な酸味、不快な印象度を与える酸味、爽やかさ・キレの無い酸味、劣化した嫌な酸味は、スペシャルティコーヒーには有ってはならない。

あってはならない!
「あってはならない酸味」というのはどんな味?「劣化」とあるからね、淹れてほおっておいた時のような味だろうか。全然違うかな。。
「爽やかな酸味」ってのは果実っぽい香りを含んだような味のことだと思うのでそれはまあわかる気がする。
それも自分の思う美味さのひとつの要素。
果実のような香りの爽やかな酸味があるかどうか、があるほうが美味いってことにする。


4. 口に含んだ質感


コーヒーにより伝えられる触覚。口に含んだ質感には、粘り気、密度、濃さ、重さ、舌触りの滑らかさ、収斂性感触などの感覚・触覚が含まれる。口に含んだ時の量感は、質感とは同じではない。量感に気をとられ過ぎると不快なザラツキによる触覚をコクと誤って判断する結果となる。質感の品質を評価せねばならない。

「コクがある」とか「ボディがしっかりしている」とか表現される感覚のことか。これは普段あまり意識してない気がするな。言われてみれば、重い感じとかサラサラ飲めるのを感じていた気がするという程度。「コクがある」って間違って使ってた気もする。これもコクがあるのとないのとサンプルがほしいなー。


5. 風味特性・風味のプロフィール


スペシャルティコーヒーと一般のコーヒーを区別する最も重要な項目。
味覚と嗅覚の組み合わせ。栽培―収穫―回収―選別―生産処理―保管―焙煎―抽出が理想的に行われれば、栽培地域の特性―Terroir ―が正しく表現されるもの。
コーヒーが一般的なプロフィールしか持っていないのか、あるいは栽培地の地域特性―Terroir が純正に表現できているかを明確に評価する。

この項目が、「美味い」とか言ってる時のほとんどを占めてる気がする。酸味や苦味とは別に、その豆特有の香りを感じて、その香りが自分の好みに合うと「美味い」と言ってるんではないか。
味覚と嗅覚を組み合わせ、というのもしっくりくる。



6. 後味の印象度


コーヒーを飲み込んだ後で持続する風味は、コーヒーの他の属性により醸し出される心地よさを強める場合、弱める場合、あるいは一切駄目にしてしまう場合とがある。
コーヒーを飲み込んだ後の「口に残るコーヒー感」が、甘さの感覚で消えて行くのか、あるいは、刺激的な嫌な感覚がにじみ出てくるのかを判定する。

普段はあまり意識してないけど、言われてみれば後味っていうのを感じている気はする。これは「美味い」って言ってる時にかなり関係してる。意識してないけど。


7. バランス


コーヒーは風味の調和が取れているのか? 何か突出するものは無いか? 何か欠けているものは無いか?

もう、たくさん飲まないと分からんねきっと。バランスなんて全く考えてない、これまでは。
まあでもこれも意識すると分かってくるもんかもしれない。

自分の感じてた「美味い」とは


上記より、これまで美味いと言ってたコーヒーは「甘さがあって、個性的な香りが強くして、あと爽やかな酸味もする」というように表現できる。

その上に、「ボディが〇〇で、汚れが無くて、後味が〇〇の印象で、全体のバランスが〇〇」みたいなことが分かってくると、より美味い / 美味くないの区別がしやすくなるってことか。

うーむ、前よりちょっとは分かったんじゃないかこれは。
試しに項目に沿って考えてみただけで、超抽象的だったものに軸が与えられたように思う。あー考えてみてよかったかも。

自分の栽培したコーヒー豆ならなんでも美味いとか言ってしまいそうなもの。きっと言うんだろうけど、何をもって美味いと言うかは、もう少し区別して言えるようになりたい。